祖父からの最後の挨拶

9月末のある夜、東京事務所附近のなじみのバーで
お客さんと打合せがてら深夜に食事しておりました。
その店には他に人はいなく お店のスタッフも私が
オーダーした料理の為 厨房に入っており小さな店には
私とお客さんの2人だけでした。
 薄暗い照明の中 どうも私の右手から私をじっと見ている
人の存在に気づきました。
そこには年配のどうも見覚えのある感じの人が立って
何も言わずこちらを見てます。
ただ どうも顔なんかがはっきりせず 少し微笑んでいるようにも
思えたのですが 特に気にせずお客さんと話しをしておりました。
その後すぐにその人の姿が見えなくなりました。
小さな店で出入り口は私の真正面にしか無く トイレも私の左手で
誰も入っていませんし 通ると必ず気づくほどの小さなお店です。
(場所的にもお客さんが少し移動しないといけませんから)

一通り話しを終え お店を出たときに お客さんに
’さっき来られていた人はどうやっていつ店から出て行ったん
でしょうね?’と聞いたところ、
’えっ、せとどいさんも見た?自然と消えるようにいなくなりましたよね。
私の後ろからしか出られないのに・・・’

翌朝 私の母から電話があり 母方の祖父が昨夜の1時に亡くなったので
すぐに大阪に戻ってくるようにとの事でした。
その前週末に私は祖父を見舞いに病院に行き 末期ガンで身体が動かなく
なった祖父の背中をずっとさすっていたのですが その事がすごく
嬉しかったとのことで 盛んにその事をまわりの人間に話していたようです。
他にも色々と有り 少々考えさせられる一件でした(-_-)。

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